大夕張鉄道跡にいく（９月１９日）

北海道は廃線と旧道が実に沢山あります。海岸線には現在の国道の海側にはほとんどと言っていよいほど旧道があり、トンネルなども塞がれずに残っていたりします。また、おびただしい数の鉄道が国鉄からＪＰに移行される前後に廃線になり残骸が残っていたりします。札響の道内旅行でそういった棄景を見て歩くのはとても楽しいです。

今回は有名な大夕張鉄道跡を見てきました。大夕張鉄道は正しくは三菱大夕張鉄道といって国鉄夕張線の支線として昭和62年に廃線になりました。沿線にはもうすぐダムに沈む大夕張駅跡とその周辺の鹿島地区があります。下の写真は大夕張駅前と少し街中に入った所です。住民の移転は既に終わっており完全にゴーストタウンです。最盛期には２万の人口を数えたそうですが今の姿からは想像できません。この地区に限らず夕張は、北海道にありがちな典型的な「昔炭坑で栄えた過疎の町」です。極端な例は道央の歌志内市が人口4,000人の「市」ですね。

（写真をクリックすると大きくなります）

	大夕張駅前の町並み。人はもう一人も住んでません。写真のポストは生きているんだろうか。（白黒）
	大夕張駅から少し入った町並み。(白黒）
	沿線のシュウパロ湖にかかる旧大夕張鉄道の鉄橋。なかなか美しいです。（白黒） この橋は通称「三面橋」といって営林署の森林鉄道のものであることが最近発覚しました（'99.5.23./special Thanks Mr.Sasaoka)

次に見たのは南夕張駅跡に保存されている列車です。ラッセル車（雪を掻いて走る汽車）の後ろに客車が3両繋がれてます。駅前は取り敢えずは街の様相を体していました。列車は朽ちているものの中に入ると以外と保存状態が良く今にも走り出しそうな錯覚を覚えます。客室中央にはコークスストーブが残ってました。

	保存されている列車。
	入り口はこんな風にドアが欠落してたりする。雪や雨の吹き込みが心配。
	入り口から入ると中は以外としっかりしている。木の床に塗ってある油の匂いなんかがして往時をしのばせる。メーテルと鉄郎が乗っていそうです。

集落の中央にある駅跡にこういう列車をそのまま保存するっていうのはとてもハイセンスだと思います。北海道の場合は「それは壊しちゃいかんだろ」っていう文化財や自然をためらい無く壊して、その後にせいぜい２億円か３億円位で建てたような安っぽい張りぼてパビリオンかなんか建てちゃうのが普通ですよね。しかも全然そぐわない天守閣かなんかあったりして。結局人が入らないで閉鎖になって、その廃墟はスプレーペンキで落書きされた無残な姿をさらす訳ですが。その山師的なインチキ臭さが北海道的と言えなくもないんですが。この列車も是非本当に朽ちちゃわないように保存してほしいです。

夕張にいく途中にいつも気になるおもしろい名前の川

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